《「稜 (そば) 」と同語源。古くは「そわ」》山の切り立ったけわしい所。がけ、絶壁など。

「ふるはたの—の立木にゐる鳩の友よぶ声のすごき夕暮れ」〈新古今・雑中〉

  1. 空間の隔たりがあまりない所。近く。「駅の—の交番

  1. その動詞の表す動作状態時間の隔たりがないことを表す語。すぐそのあと。するとすぐ。「作る—から食べる」

[用法]そば・[用法]わき——「そば」は、その物から全方向の距離を示すが、「わき」はその物から左右の距離を示す。したがって、「わき」が「そば」に含まれてしまう場合には、たとえば「歩いている人のそば(わき)を自転車が通り過ぎた」のように相通じて用いられる。◇「先生の家のそばまで来て迷ってしまった」の「そば」は、その物からやや離れた周辺までを意味する。「わき」は、「ポストは売店のわきにある」のように、すぐ横にあることを意味する。「耳のわきのほくろ」は、耳の横にあることをいう。◇「近く」は、「そば」とほとんど違いはない。「近く(そば)まで来たので寄ってみた」では、「近く」の方が「そば」よりもやや範囲が広いといえよう。◇類似の語「かたわら」は文章語的である。
  1. 物の角 (かど) 。りょう。

    1. 「石の—の、折敷の広さにてさし出でたるかたそばに」〈宇治拾遺・六〉

  1. 袴 (はかま) のももだち

    1. 「ねりばかまの—高くはさみ、神璽をわきにはさみ」〈平家・一一〉

  1. ブナ古名

    1. 奥山の秋の深さを来て見れば—もまさきも紅葉しにけり」〈経信集〉

  1. タデ科の一年草。高さ40〜70センチ。茎は赤みを帯び、葉は心臓形で先がとがる。夏または秋、白色や淡紅色の花びら状の萼 (がく) をもつ小花総状につける。実は三角卵形で緑白色、乾くと黒褐色になり、ひいてそば粉を作る。中央アジアの原産で、古く渡来栽培される。そばむぎ。くろむぎ。 花=秋》山畠や—の白さもぞっとする/一茶

  1. 《「蕎麦切り」の略》蕎麦粉につなぎを加え、水でこねて薄く延ばし、細く切ったもの。ゆでてつけ汁につけたり、汁をかけたりして食べる。

  1. 2に似た細長い麺。「中華—」「沖縄—」

出典:青空文庫

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2023年12月