《「たのみ」の音変化》

  1. 田の実 (み) 1」に同じ。

  1. 田の実 (む) の祝い」の略。また、その祝いの贈答品。

  1. 陰暦8月1日の異称

たのも」の音変化。和歌などで「頼む」に掛けて用いる。

「みよしのの里は荒れにし秋の野に誰を—の初雁の声」〈夫木・一二〉

[動マ四]手ですくって飲む。和歌で、多く「頼む」に掛ける。
  • 「山城の井手の玉水手にむすび—・みしかひもなき世なりけり」〈伊勢・一二二〉
[動マ五(四)]
  1. 相手に、こちらが希望するようにしてくれることを伝えて願う。依頼する。「用事を—・む」「口外しないよう—・む」「代筆を—・む」

  1. たよりになるものとしてあてにする。力としてたよる。「大黒柱と—・む人」「数を—・んで強行する」

  1. 用事処置を他にゆだねる。まかせて、すっかりしてもらう。「子供を—・んで夫婦で出かける」「あとを—・む」

  1. 何かをしてもらうために呼ぶ。また、注文する。「医者を—・む」「タクシーを—・む」「出前を—・む」

  1. 他家に行って案内を請う。「たのみましょう」「たのもう」などの形で、感動詞的に用いる。

    1. 「『—・む』と案内を乞う」〈漱石草枕

  1. 信用する。信頼する。

    1. 「東人 (あづまうど) こそ言ひつることは—・まるれ」〈徒然・一四一〉

[可能]たのめる
[動マ下二]頼りに思わせる。あてにさせる。
    1. 「待つ人は障 (さは) りありて、—・めぬ人は来たり」〈徒然・一八九〉

出典:青空文庫

goo辞書は無料で使える辞書・辞典の検索サービスです。1999年にポータルサイト初の辞書サービスとして提供を開始しました。出版社による信頼性の高い語学辞典(国語辞書、英和辞書、和英辞書、類語辞書、四字熟語、漢字など)と多種多様な専門用語集を配信しています。すべての辞書をまとめて検索する「横断検索」と特定の辞書を検索する「個別検索」が可能です。国語辞書ではニュース記事や青空文庫での言葉の使用例が確認でき、使い方が分からない時に便利です。