[動マ下一][文]た・む[マ下二]
  1. 少しずつ集めて量をふやす。集めたものを減らさずに取っておく。集めたくわえる。「雨水を—・める」「目に涙を—・めて哀願する」

  1. (「貯める」とも書く)たくわえを多くする。「小金 (こがね) を—・める」

  1. 力などを発揮するのをぎりぎりまで押さえて、たくわえておく。「腰を—・めて打つ」

  1. 物事の決まりをつけず、とどこおらせる。なすべき物事をかたづけないまま残してしまう。「仕事を—・める」「家賃を—・める」

  1. 釣りで、さおの弾力性を利用して魚の引きに耐え、魚を弱らせる。

  1. とどめる。とめる。

    1. 「追っかけて討手をだに下したらば、敵、足を—・むまじかりしを」〈太平記・八〉

[動マ下一][文]た・む[マ下二]
  1. 曲がっているものを伸ばしたり、まっすぐなものを曲げたりして、形を整える。また、曲げて、ある形をつくる。「籤 (ひご) を—・める」「—・めて枝ぶりをよくする」

  1. 悪い性質習慣や癖などを改めなおす。矯正する。また、手を加えて型にはめようとする。「フォームを—・める」

    1. 「情をも—・めず欲をもいとわない生の肯定は」〈藤村夜明け前

  1. 事実故意に曲げる。いつわる。

    1. 彼女はこの不正を—・める為に…馴れ馴れしい素振りを示した」〈芥川・玄鶴山房〉

  1. 片目を閉じてねらう。ねらいをつける。また、じっと見る。

    1. 「何やら、もの思わしげな清葉の容子 (ようす) を、最 (も) う一度—・めて視て」〈鏡花・日本橋〉

    2. 「テッポウヲ—・ムル」〈日葡

出典:青空文庫

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