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・・・私はもっとしっかりと大地を踏みしめて、あくまで浮かされることを恐れなくてはいけない。生活態度の質実はやがて製作態度をも質実にするだろう。製作態度の質実はやがて表現の簡素と充実とをもたらすだろう。 私は芸術的良心が生活態度の誠実でない人の・・・
和辻哲郎
「生きること作ること」
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・・・その時、まず第一に問題となったのは、「大地は円いかどうか」ということであった。羅山はハビアンの説明を全然受けつけず、この問題を考えてみようとさえしていない。次に問題となったのは、プリズムやレンズなどであるが、羅山はキリシタンに対する憎悪をこ・・・
和辻哲郎
「埋もれた日本」