「ち」の濁音。現代共通語では「じ」と発音上の区別はなく、硬口蓋の有声破擦子音[dʒ]と母音[i]とから成る音節。[dʒi]
[補説]現代仮名遣いでは、この
音節の仮名として、
一般には「じ」が用いられるが、二語の
連合による
連濁(「はなぢ(
鼻血)」「まぢか(
間近)」など)と
同音の
連呼(「ちぢみ(縮)」「ちぢめる(縮める)」など)の
場合には「ぢ」も用いられる。「ぢ」は、古くは[di]の音であったが、室町時代末には[dʒi]と
発音されていた。それでも、なお「じ」(
発音[ʒi])とは
区別されていたが、江戸時代に入り、
両者の発音上の
区別はなくなった。