[動マ五(四)]

  1. 物を、紙や布などの中に入れてすっかりおおう。「風呂敷で―・む」

  1. (多く受け身の形で)物をすっかり取り囲むようにする。「山中で霧に―・まれる」「火に―・まれた家」「事件はなぞに―・まれている」

  1. 心の中にしまっておいて外へ出さない。秘める。隠す。「―・まず話す」「悲しみを胸に―・む」

  1. 慶弔のためやお礼として、金を紙などにくるんで渡す。「車代を―・む」

  1. 堤を築いて水が外に流れ出ないようにする。〈新撰字鏡

[可能]つつめる
[用法]つつむ・[用法]くるむ――「荷物を風呂敷に包む(くるむ)」「包んで(くるんで)ある紙も黄色くなっている」など、物をおおう意では相通じて用いられる。◇「贈り物をきれいな紙で包む」「祝儀を包む」「謎 (なぞ) に包まれた人」などのように、「包む」は何かがあるものを取り囲み、おおって中が見えないこと。これらは「くるむ」とはいえない。◇「くるむ」は布や紙などで巻いておおうこと。「赤ん坊を毛布でくるんで抱く」は全体をおおって見えなくするわけではないから、「包む」を使いにくい。
[動マ四]病気になる。また、災難にあう。
  • 「大舟を荒海 (あるみ) に出だしいます君―・むことなくはや帰りませ」〈・三五八二〉
[動マ四]《「包む」と同語源》
  1. 気がねする。遠慮する。

    1. 「人目も今は―・み給はず泣き給ふ」〈竹取

  1. 気後れする。

    1. 「例いとよく書く人も、あぢきなうみな―・まれて」〈・二三〉

出典:青空文庫