なんぞ

の解説

［副助］《代名詞「なに」に副助詞「ぞ」の付いた「なにぞ」の音変化》名詞、名詞に準じる語、活用語の連用形、一部の助詞などに付く。ある事物を例示する意を表す。など。「お茶—飲んでいきましょうよ」「病気—してたまるか」

[補説]「なんぞ」は中世後期以降用いられ、現代語では、「なぞ」「なんか」と同じく、くだけた表現に用いられる。

なん‐ぞ【何ぞ】

の解説

［連語］

1. １ 《代名詞「なに」に副助詞「ぞ」の付いた「なにぞ」の音変化》

   1. ㋐漠然と物事をさす。なにか。「—おもしろいことはないか」「—用でもあるのか」

   2. ㋑（下に助詞「の」を伴って）どんな。どういう。

      「汝は—の人ぞ」〈宇津保・俊蔭〉

1. ２ 《代名詞「なに」に係助詞「ぞ」の付いた「なにぞ」の音変化》どういうものか。何物か。何事か。なにか。「人生とは—や」

   1. 「上たち聞きつけさせ給ひて、—と問はせ給ふ」〈宇津保・楼上下〉

［副］

1. １ なぜ。どうして。

   1. 「—今一人はゐて来たらぬぞ」〈今昔・七・四六〉

1. ２ 反語の意を表す。どうして…か、いや、そうではない。

   1. 「この経—必ず法華経の序たるべき」〈今昔・七・一三〉

出典：デジタル大辞泉（小学館）

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