《「たね(種)」を逆さ読みにした語。「ネタ」と書くことが多い》
1 新聞記事・文章などの材料や、取り上げる話題。「小説の―」
2 証拠。「―があがる」
3 奇術などの仕掛け。「―を明かす」
4 演芸で上演する作品。また、その内容。芸の種類についてもいう。「落語の定番―」「歌―」
5 人をかつぐための、真実めかした作り話。悪意のある嘘ではなく、相手を笑わせたり軽くからかったりする程度である場合をいう。「彼の失敗談は―だろう」
6 料理などの原料。また、材料。「すしの―」
《形容詞「ねた(妬)し」の語幹から》ねたましいこと。また、恨みに思うこと。根にもつこと。
「宵に悪口 (あくこう) せられしその―に、わざと口を裂かるるとぞ」〈曽我・九〉
出典:青空文庫
・・・、厚いふきを踵にかさねた、二人、同一扮装の女の童。 竪矢の字の帯・・・ 泉鏡花「伊勢之巻」
・・・名縞の袷に、浴衣を襲ねたは、今しがた湯から上ったので、それなりで・・・ 泉鏡花「縁結び」
・・・して、茶縞に浴衣を襲ねた寝着の扮装で、ごつごつして、寒さは寒し、・・・ 泉鏡花「革鞄の怪」