1 慎みがなく、礼儀にはずれたり品格に欠けたりして見苦しい。みっともない。「―・い言葉遣い」「些細 (ささい) なことで―・く言い争う」
2 どっちつかずで落ち着かないさま。中途半端である。
「人の、心とどめ給ふべくもあらず―・うてこそ漂はめ」〈源・真木柱〉
3 間が悪く、恥ずかしい。ばつが悪い。
「―・きもの、異人 (ことひと) を呼ぶに、我ぞとてさし出でたる」〈枕・一二七〉
4 自分に向けられる他人の言動を、不快に感じたり迷惑に思ったりするさま。
「度々強ひ給へば、―・くてもて煩ふ」〈源・若菜下〉
5 人に対する配慮が欠けるさま。つれない。むごい。
「宮の思ほしたるさまなどを見奉るに、え―・うもさし放ち聞こえず」〈源・紅葉賀〉
出典:青空文庫
・・・ったかと思うくらい、はしたない調子を帯びたものだった。自分は思わずSさ・・・ 芥川竜之介「子供の病気 」
・・・されて、ざまあ見ろ。はしたない言葉まで思わず口ずさんで、悲しかった。浮・・・ 織田作之助「天衣無縫 」
・・・も、吠え狂うような、はしたない泣き方などは決してしない。童女のような可・・・ 太宰治「グッド・バイ 」