ふ‐つう【不通】

の解説

1. １ 通じないこと。交通・通信などがとだえること。「大雪で国道が—になる」

1. ２ 便りや行き来のないこと。「音信—」

1. ３ 意味などが、通じないこと。わからないこと。「文意—」

   1. 「孔孟の教も、伝来の初には…一切—のものであったに」〈菊池寛・蘭学事始〉

1. ４ 縁を切ること。交際を絶つこと。

   1. 「兵吉一生が間—にさしあげ」〈浄・本朝三国志〉

1. ５ 通人ではないこと。野暮なこと。

   1. 「—とも見えず又とびきりの大通とは見えねども」〈洒・通点興〉

ふ‐つう【普通】

の解説

［名・形動］特に変わっていないこと。ごくありふれたものであること。それがあたりまえであること。また、そのさま。「今回は—以上の出来だ」「—の勤め人」「朝は六時に起きるのが—だ」「目つきが—でない」

［副］

1. １ たいてい。通常。一般に。「—七月には梅雨が上がる」

1. ２ （「に」を伴って）俗に、とても。「—においしい」

[補説]2は、「普通におもしろかった」のように、称賛するほどではないが期待以上の結果だったという意味合いで、肯定的な表現と組み合わせて2000年代から用いられるようになった。

[用法]普通・[用法]普段・[用法]通常——「普通（普段・通常）は六時半に起きる」のように、へいぜいの意では相通じて用いられる。◇「普通」は意味の範囲が広く、「どこにでも普通に生えている草」のように、ありふれている、珍しくないの意、「ごく普通の子」「普通科」のように、特に変わりがない・平均的・一般的なの意に使われる。これらは「普段」「通常」は使えない。◇「普段」は、常日ごろの意に重点があり、「普段の力を出せた」「普段の心がけの問題だ」などでは「普通」「通常」は使えない。◇「通常」は文章語的。いつもどおりで特別の事情がないこと・場合をいう。「勤務時間は通常九時から五時までとする」は、「普通」も使えるが、特別の事情があれば変わることもあるという含みも込められている。

類語

• 通常(つうじょう)

関連語

• 日常茶飯事(にちじょうさはんじ)

出典：デジタル大辞泉（小学館）

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