まで【^▽詣で】

の解説

動詞「まう（詣）づ」の未然・連用形「まうで」の音変化。→詣 (もう) でる

「つねに—まほしうなりて」〈枕・三三〉

まで【^×迄】

の解説

［副助］名詞、活用語の連体形、一部の助詞などに付く。

1. １ 動作・事柄の及ぶ距離的、時間的な限度・範囲・到達点を表す。「ここ—来れば安心だ」「明日—待ってください」「東京から大阪—三時間かかる」

   1. 「堀江越え遠き里—送り来 (け) る君が心は忘らゆましじ」〈万・四四八二〉

1. ２ 動作・事柄の及ぶ程度を表す。…ほど。…くらいに。「そんなに—ぼくのことを思ってくれるのか」

   1. 「作法、世に珍しき—、もてかしづき聞こえ給へり」〈源・桐壺〉

1. ３ 動作・事柄がもうそれ以上には及ばず、それに限られる意を表す。…だけ。「気に入らなければ断る—さ」「念のために聞いてみた—だ」

   1. 「タダ出陣ノトキ、貝ヲ吹クコト、コレ家ノ役ナレバ勤ムル—ヂャ」〈天草本伊曽保・陣頭の貝吹き〉

1. ４ 極端な例をあげて、他の場合を言外に推測させる意を表す。…さえ。「子供に—ばかにされる」「実の親に—見放される」

   1. 「賤 (しづ) の男 (を) —、おのが顔のならむさまをば知らで笑 (ゑ) みさかえたり」〈源・葵〉

［終助］確認・強調を表す。…ね。…よ。…ぞ。

1. 1. 「私がまゐって呼び返いて来 (こ) う—」〈虎明狂・乞聟〉

[補説]を格助詞と扱う説もある。また、3は、多く断定の意を表す語を伴って文末に用いられるが、「まずはお礼まで」のように断定の助動詞を伴わないで用いることもある。は3の用法が転じたものと考えられ、中世末から近世にかけて用いられた。

出典：デジタル大辞泉（小学館）

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