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・・・十年前に労働予備軍に加った人々の生活が低下しつつある傍ら、新しい青年層の無産者化が大量に行われつつある。それ故詳しく具体的に見れば、今日の大衆の実質の中には、画期的な多量さで知識人要素が内包されて来ているわけである。大衆の質も量も、この十年・・・
宮本百合子
「全体主義への吟味」
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・・・文学の階級性というものについての以上のような自然発生的な考え方は、ここにいらっしゃる江口渙さんなどもよく御存知のように、日本のプロレタリア文学運動の初期、まだ無産者の文学と云われて宮嶋資夫その他が小説を書き出した頃の現象です。その後労働者と・・・
宮本百合子
「討論に即しての感想」