動詞「め(減)る」の連用形から》

  1. へること。出費損失

    1. 「一年に殆んど五割の—が立つ」〈魯庵社会百面相

  1. 邦楽で、音の高さを低くすること。特に尺八でいう。⇔甲 (かり) 

ののしること。ばり。

「—放言をもとがめずして」〈十訓抄・二〉

[助動][○|(めり)|めり|める|めれ|○]動詞型活用語の終止形、ラ変型活用語の連体形に付く。
  1. 目で見た事柄に基づいて判断推量する意を表す。…のようだ。…のように見える。…のように思われる。

    1. 「つばくらめ子産まむとする時は、尾をささげて七度めぐりてなむ、産み落すめる」〈竹取

  1. 断定を避けて婉曲 (えんきょく) 的に表現する意を表す。…のようだ。…らしい。

    1. 「さらば今日こそは限りなめれ」〈・帚木〉

[補説]「見あり」または「見えあり」の音変化か。視覚的に判断する性質原義であるといわれる。平安中期・後期散文に盛んに用いられ、特に会話の中に多く使われたが、連用形は「き」「けり」「つ」に連なるだけであまり多く使われない。ラ変型活用語への接続形は、「あ(ん)めり」「な(ん)めり」「た(ん)めり」「べか(ん)めり」となることが多い。

出典:青空文庫

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