[名]
  1. 年をとっていること。また、その人。老人。「—先生」

    1. 「—を負い幼を扶けて火を避くる者」〈樗牛滝口入道

  1. 律令制で、61歳から65歳(のち、60歳から64歳)までの者の称。

  1. 老人自分のことをへりくだっていう語。

    1. 「稚き女子の矢武におはするぞ、—が物見たる中のあはれなりし」〈読・雨月浅茅が宿〉

[接尾]自分より年長の人の名に付けて軽い敬意を表す。「山本—」
  1. 心やからだを使ってそのことに努めること。また、そのための苦労努力。ほねおり。「—をねぎらう」

  1. 長年勤め上げて功労のあること。年功

    1. 「勘解由判官の—六年」〈源順集詞書

  1. 経験を積んでそのことに巧みであること。熟練

    1. 「おもむけ給へる気色いと—あり」〈藤袴

  1. 労咳 (ろうがい) 」の略。

罪人などを閉じ込めておく所。牢屋牢獄。獄 (ひとや) 。→牢 (ろう) として

[名]
  1. 男子。特に、年若い男子若者

  1. 女性から夫、または情夫をさしていう語。郎君

    1. 「妾 (わたし) は時々に呼吸器となって、—が浮気なる口元を塞がん」〈逍遥当世書生気質

  1. 中国の官名。侍郎・尚書郎などの総称

[接尾]数を表す語、またはそれに準じる語に付く。
  1. 一族あるいは一家の中で、男の子の生まれた順序に従い、男子名前をつくる。「一—」「次—」

  1. 男女の別なく、子供の生まれた順序を示す語として用いる。

    1. 「男子二人、女子一人をもてり。太—は質朴 (すなほ) にてよく生産 (なりはひ) を治む、二—の女子は大和の人の妻問ひに迎へられて」〈読・雨月蛇性の婬〉

場所が狭いこと。また、心・見識が狭いこと。

「改名主 (あらためなぬし) の図書検閲が—を極めている例として」〈芥川戯作三昧

二十八宿の一。西方の第二宿。牡羊 (おひつじ) 座の頭部分の三星。たたらぼし。婁宿。

  1. 廊下回廊。「—を巡らす」

  1. 寝殿造りなどで、建物建物とをつなぐ、屋根のついた通路渡殿 (わたどの) 。細殿 (ほそどの) 。

[名]
  1. 高く構えた建物。たかどの。

  1. 遠くを見るためにつくった高い建物。ものみやぐら。望楼

    1. 「門上の—に、おぼつかない灯がともって」〈芥川偸盗

  1. 遊女遊興することのできる店。揚げ屋・遊女屋など。

    1. 「色専一に目的として、—に登る」〈逍遥当世書生気質

[接尾]高い建物、料理屋・旅館、また遊女屋などの名の下に付けて用いる。「観潮—」「山水—」

高級脂肪酸と一価または二価の高級アルコールとのエステル固体または液体油脂に似るが、酸化加水分解に対して安定。動物性の蜜蝋鯨蝋などと、植物性の綿蝋などがある。また、俗に、油脂である木 (もく) 蝋炭化水素パラフィンも含めていう。ワックス。

  1. 仏語。僧が受戒後に安居 (あんご) を行い終えること。出家後の年数はこの﨟の数でいう。法﨟。臘 (ろう) 。「—を積む」

  1. 年功を積むこと。また、その順位による身分高下

    1. 「上—は五貫、中—は三貫、下—は一貫づつ給ふ」〈宇津保・あて宮〉

  1. 冬至ののち、第3の戌 (いぬ) の日に行う祭り。猟の獲物祖先や神々に供える。

  1. 陰暦12月の異称臘月

  1. 﨟 (ろう) 1」に同じ。

  1. 﨟 (ろう) 2」に同じ。

中国甘粛 (かんしゅく) 省南東部の地。

耳が聞こえないこと。

金属接合するときに用いる溶融しやすい合金。硬鑞と軟鑞がある。

[助動][〇|〇|ろう|ろう|〇|〇]《推量の助動詞「らむ」の音変化》活用語の終止形・連体形に付く。推量の意を表す。…だろう。
  • 「さぞほねこそをれるらうとおもうて」〈虎清狂・鏡男〉
[補説]主に室町時代に用いられた。「ろ」となることもある。

〈良〉⇒りょう

〈糧〉⇒りょう

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