・・・ そっちから派遣されてきたオルグの、懲役五年を求刑されていた黒田という人は、立ち上って、「裁判長がそのような問いを発すること自体が、われ/\*****を**するものである。******というものは後で考えていて間違っていたから**すると・・・ 小林多喜二 「母たち」
・・・そのオルグ的役割は僕というプロレタリア作家によってされた。この小説はその作家の手紙からなっているのである。「樹のない村」において、主題は「幼き合唱」よりはるかに積極的である。手紙の筆者である僕というプロレタリア作家は、闘争の激化した現段・・・ 宮本百合子 「一連の非プロレタリア的作品」
・・・婦人部オルグのメーラなどは、まるで公式的に戦時共産時代からの性関係の形を自身うけついで暮している。 インガが、ドミトリーとのことを話し、彼の妻子について彼女が気を重くしていることを云ったら、長椅子の上へ寝ころびながら、メーラは口笛を吹き・・・ 宮本百合子 「「インガ」」
・・・は、ある労働者街の無産者托児所の生活を中心として、東交の職場が各車庫別のストライキに立っていたころの動揺、地区のオルグとして働いている人物の検挙につれて、その余波が托児所にまでひろがって来る前後のいきさつを題材としている。テーマは、革命的な・・・ 宮本百合子 「解説(『風知草』)」
・・・「一九二八年三月十五日」という作品にもり上げた。 この一作で、同志小林多喜二のプロレタリア作家としての方向が決ったといえる。 続いて、有名な「蟹工船」が書かれ、「不在地主」「工場細胞」「オルグ」「独房」「転形期の人々」「沼尻村」・・・ 宮本百合子 「同志小林多喜二の業績」
・・・そして同志から惜しまれるのも「作家としてよりは寧ろオルグとしてではなかったであろうか」と云っている。三月号『改造』にのった同志小林の小説「地区の人々」の読後、杉山氏はその作品を「下降的」なものと感じ、この感想を洩らしているのである。果して実・・・ 宮本百合子 「同志小林の業績の評価によせて」
・・・「蟹工船」「不在地主」「工場細胞」「オルグ」「沼尻村」その他最近の「党生活者」「地区の人々」に至るまで精力的に発表された諸作品は、どれをとっても、それぞれの時期におけるプロレタリアートの課題を自身の課題として反映したものであり、何かの意味で・・・ 宮本百合子 「同志小林の業績の評価に寄せて」
・・・ゴーリキイに婦人オルグをあつかった好短篇がある。 こうして、社会変革のための活動に少からぬ婦人が活動したけれども文学的創作の分野にはとりあげるほどの足跡をのこしていない。 その理由は明らかだ。この時代、ロシアの教育ある婦人たちは、主・・・ 宮本百合子 「プロレタリア婦人作家と文化活動の問題」
出典:青空文庫