・・・ここに古風なギルドがあります。枠にはまった流派の完成に近づこうとつい努力する危険があります。『檜の影』のどのお一人が、どんな流派に属する人生苦をもっておられるというのでしょう。 率直ですこし荒っぽいかもしれないわたしの感想が、散文をかく・・・ 宮本百合子 「歌集『仰日』の著者に」
・・・文壇ギルドへの立ちがえりであり、先輩、後輩間の封建的な格づけに従属することであるのにおどろかされるであろうと思う。 三 現代文学は創作方法において、益々行きづまって来ていて、文壇とジャーナリズムの文学意識で・・・ 宮本百合子 「しかし昔にはかえらない」
・・・そして、一寸見ると近代的に分化しているようでも実は封建的なギルドに陥り、ファシズムに対する抵抗力の弱められている自分たちの状態をそれらの人は急速に克服しようとしている。〔一九四八年七月〕・・・ 宮本百合子 「前進的な勢力の結集」
・・・p.72 宗教改革とギルド=市民階級のもの、若武士○新教とヨーロッパ フランソワ・ホトマンによる連合国の観念。スペインに対する勝利の願望=ネーデルランドの支配者 宮本百合子 「バルザック」
・・・歴史が今日の私達に教えているところに従えば、最も封建的な形でのギルドが、一つの職業における親方と弟子との関係の中に生んだものが、勘の土台をなしているのである。それは当然当時の製作工程の未熟、原始性をも語っている。 文学創作の過程は複雑で・・・ 宮本百合子 「文学上の復古的提唱に対して」
出典:青空文庫