《Smithsonian agreement》ニクソンショックにより混乱に陥った外国為替市場を安定化するため、1971年12月に米国ワシントンのスミソニアン協会本部ビルで開催されたG10(10か国蔵相・中銀総裁会議)で合意された、通貨の多角的調整に関する取り決め。金に対するドルの切下げ、主要国通貨のドルに対する切り上げ、為替変動幅の拡大などを内容とし、円は1ドル360円から308円に引き上げられた。スミソニアン合意。
[補説]1944年の
ブレトンウッズ協定以降、金と一定価格で結びついた米ドルを基軸通貨とする
固定相場制(
ブレトンウッズ体制)がとられ、欧州諸国や日本に高度経済成長をもたらしたが、
米国では
国際収支の悪化と
財政赤字の
拡大が
急速に進み、金ドル本位制の
維持が
困難な
状態に陥った。1971年8月、
ニクソン大統領がドルと金の交換停止を一方的に
宣言すると、
各国は
変動相場制に
移行したが、
同年12月のスミソニアン
協定により、固定相場制に
復帰した。しかし、1973年2月に
米国がドルを切り下げると、主要国は全面的に変動相場制へ
移行し、
スミソニアン体制は
崩壊した。