《Palazzo Pitti》イタリア中部、トスカーナ州の都市フィレンツェにあるルネサンス様式の宮殿。アルノ川左岸に位置し、ボーボリ庭園に隣接する。15世紀、銀行家ルカ=ピッティにより建設が始まったが完成前に死去。16世紀半ばにメディチ家のコジモ1世が妻エレオノーラのために買い取り、建設を再開して完成させた。近世を通じてトスカーナ大公国の宮廷が置かれた。現在はメディチ家が収集した美術品を展示するピッティ美術館、ロートリンゲン家の所蔵品を展示する近代美術館のほか、銀器、陶磁器、衣装に関する博物館がある。1982年、「フィレンツェ歴史地区」として世界遺産(文化遺産)に登録された。