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・・・資本主義経済の行きづまりで失業者をドシドシ往来にホッポリ出している。日本だけで二百五十万人の失業者とその家族とが、ほんとに飢餓に瀕して死を目の前に見ている。 万年失業におとされたプロレタリアの妻、母ほど、切ないものはない。何としたって、・・・
宮本百合子
「「市の無料産院」と「身の上相談」」
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・・・p.79 共和主義なんてレッテルとポリテクニックの放校生なんていまいましい汚名を雪ごうと思った。デリケートで気のきいた、むずかしい――そう云った行動ばかりする気でいた。ところが五十四フランのがくぶちと五フランの石刷画ですむんだ。リュ・・・
宮本百合子
「「緑の騎士」ノート」