・・・或日同僚のドイツ人ユンケル氏から晩餐に招かれた。金沢では外国人は多く公園から小立野へ入る入口の処に住んでいる。外国人といっても僅の数に過ぎないが。私はその頃ちょうど小立野の下に住んでいた。夕方招かれた時刻の少し前に、家を出て、坂を上り、ユン・・・ 西田幾多郎 「アブセンス・オブ・マインド」
・・・スピークやグラント、リヴィングストーン、カメロン、スタンリー、シュワインフルト、ユンケル、デ・ブラッザ、なども同じものを見たのである。が、前世紀には、アフリカの高い文化はすべてイスラムに帰因するという迷信が支配していた。スーダンの文化なども・・・ 和辻哲郎 「アフリカの文化」
・・・そうして一般民衆は現戦争の罪が敵味方共通のある種の資本家やユンケル連にあることを正直に認め、人類の光栄のためにこの種の階級に対して神聖な戦いを宣するだろう。そうなると今対峙している敵味方の間の勝敗などは、どうでもよくなってしまう。今までの軍・・・ 和辻哲郎 「世界の変革と芸術」
出典:青空文庫