出典:青空文庫
・・・不滅ノ真理ハ微笑ンデ教エル、「一長一短。」ケサ、快晴、ハネ起キテ、マコト、スパルタノ愛情、君ノ右頬ヲ二ツ、マタ三ツ、強ク打ツ。他意ナシ。林房雄トイウ名ノ一陣涼風ニソソノカサレ、浮カレテナセル業ニスギズ。トリツク怒濤、実ハ楽シキ小波、スベテ、・・・ 太宰治 「創生記」
・・・姉と妹、一長一短で、どうも決心がつきません、というのだから贅沢な話だ。聞きたくもない話である。 三浦君の故郷は、甲府市である。甲府からバスに乗って御坂峠を越え、河口湖の岸を通り、船津を過ぎると、下吉田町という細長い山陰の町に着く。この町・・・ 太宰治 「律子と貞子」
1、日本髪も束髪も実際的な立場から批評したら、共に一長一短をもっていると思います。出来上りの形、方法こそ異っても、おしゃれをする女性の心持は東西同じで手間をかけたら両方結局同じものでしょう、但し個性的であるだけ洋風が優って・・・ 宮本百合子 「日本髷か束髪か」