せちが【世知が】
[形動]《「世知がしこし」の略。近世上方語》抜け目がないさま。「おのれも—なやつぢゃもの」〈浄・生玉心中〉
せちべん【世知弁】
[名・形動ナリ] 1 《八難の一である「世智弁聡」の略》世渡りの知恵にたけていること。また、そのさま。「内々は—にて、心まさなく厳しく精練なりけるままに」〈米沢本沙石集・三〉 2 勘定だかいこと。けちなこと。また、そのさま。「小笹に露のたまられぬ始末算用—も人にこそよれ」〈浄・油地獄〉
せちべんたび【世知弁足袋】
足袋をよごさないために、さらにその上にはくもの。
せちべんぼう【世知弁坊】
けちな人を卑しめていう語。けちんぼう。「般若寺 (はんにゃじ) 坂の大乞食ども、心みな—や文珠院」〈宗長手記〉