なか‐なか【中中】

の解説

［形動］［文］［ナリ］

1. １ 予想した程度を上回るさま。かなりなさま。「色もいいがデザインも—だ」

   1. 「—な技倆者 (やりて) だと見えるナ」〈魯庵・社会百面相〉

1. ２ 物事が予想したようには容易に実現しないさま。「具体化まではまだ—だ」

1. ３ 中途半端なさま。また、中途半端で、いっそそうでないほうがましなさま。

   1. 「げに—ならむよりは、いと良しかし」〈狭衣・三〉

［副］

1. １ 予想した以上に。意外に。かなり。「—難しい問題だ」「敵も—やるね」「—の腕前」

1. ２ （多くあとに打消しの語を伴って）容易に実現しないさま。「電車が—来ない」「話しても—わかってくれない」

1. ３ 予想や一般的な状況とは反対の結果になるさま。むしろ。かえって。

   1. 「白き紙に捨て書い給へるしもぞ、—をかしげなる」〈源・末摘花〉

1. ４ （あとに打消しの語を伴って）とうてい。けっして。

   1. 「やれやれ大きになられた、よそで見たらば—見知るまい」〈虎明狂・腰祈〉

［感］相手の言葉に相槌を打つときに発する語。はい。ええ。そうです。

1. 1. 「『いざさらば行かう。おりやれ、おりやれ』『—、参りまらする』」〈虎清狂・猿座頭〉

出典：デジタル大辞泉（小学館）

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