[接助]
1 動詞・動詞型活用語の連用形に付く。二つの動作・状態が並行して行われる意を表す。「ラジオを聞き―勉強する」「左右を見―横断する」
「いといたうなげき―出 (い) で給ひぬ」〈落窪・三〉
2 名詞、動詞型活用語の連用形、形容詞型活用語の連体形などに付く。内容の矛盾する二つの事柄をつなぐ意を表す。…にもかかわらず。…ではあるが。「学生―読書もしない」「知ってい―答えない」「狭い―も楽しく暮らす」
「我が宿の物なり―桜花散るをばえこそとどめざりけれ」〈新古今・春下〉
3 体言、副詞、動詞型活用語の連用形などに付く。ある状態のままにある意を表す。…のまま。…のとおり。「昔―の街道」「い―にして手に取るようにわかる」
「源氏の五十余巻、ひつに入り―、…得て帰る心地のうれしさぞいみじきや」〈更級〉
4 体言・副詞などに付く。そろってそのまま、同じ状態にある意を表す。全部。…とも。それごと。「兄弟―技師になる」「三回―失敗した」