ここのえ【九重】
1 物が九つ、または、いくつも重なっていること。また、その重なり。「—に霞隔てば」〈源・真木柱〉 2 《昔、中国の王城は門を九重につくったところから》宮中。禁中。「みづからは—の内に生ひ出で侍りて」〈源・少女〉 3 宮中のある所。帝都。「鄙 (ひな) の都路隔て来て、—の春に急がん」〈謡・田村〉
ここのか【九日】
1 日の数の九つ。9日間。 2 月の第9の日。 3 陰暦9月9日。重陽 (ちょうよう) の節句。「—の御節供に持て来たり」〈宇津保・楼上下〉
ここのかさね【九重ね】
《「九重 (きゅうちょう) 」を訓読みにした語》宮中。ここのえ。「—の中にては嵐の風も聞かざりき」〈古今・雑体〉