みだれあし【乱れ足】
1 疲れたり酔ったりして、また、病気のためにしっかりしない足。みだりあし。「—は動かれず侍り」〈宇津保・楼上上〉 2 足を縦横に激しく踏みしめること。また、その足取り。「—を踏み、人交ぜもせず、只 (ただ) 二人、火を散らしてぞ斬り合ひける」〈太平記・一七〉 3 足並みのそろわないこと。また、足取りの乱れること。「天も花に酔 (ゑ) へるか雲の—/親重」〈犬子集〉
みだれお【乱れ尾】
乱れた尾。みだりお。「庭つ鳥鶏 (かけ) の垂り尾の—の長き心も思ほえぬかも」〈万・一四一三〉
みだれお【乱れ麻】
もつれた麻糸。「思ひ乱れて—の麻笥 (をけ) を無みと」〈万・三二七二〉
みだれお【乱れ緒】
1 乱れもつれたひも。 2 衛府 (えふ) の官人が履いたわらじの一種。つま先の編み余りのわらを乱れたままにしたもの。みだれおのくつ。
みだれがき【乱れ書(き)】
順序かまわず乱雑に書くこと。また、乱暴に書くこと。みだしがき。みだりがき。
みだれかご【乱れ籠】
脱いだ衣服などを一時入れておく、浅い籠。
みだれがみ【乱れ髪】
ばらばらに乱れた髪。また、ひどく形のくずれた髪。 [補説]書名別項。→みだれ髪
みだれぐら【乱れ鞍】
馬の鞍で、前輪 (まえわ) ・後輪 (しずわ) に居木 (いぎ) を結びつけていないもの。
みだれごい【乱れ恋】
あれこれと思い乱れる恋。「山菅の—のみせしめつつ逢はぬ妹 (いも) かも年は経につつ」〈万・二四七四〉
みだれごこち【乱れ心地】
「みだりごこち」に同じ。「—いとあやしう侍りて」〈大鏡・道兼〉