[連語]《「も(持)ちて」の音変化》
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1 (多く「…をもって」の形で格助詞のように用いて)
㋐手段・方法を示す。「誠意を―交渉に当たる」「書面を―申し入れる」「好意を―迎えられる」
㋑原因・理由を示す。「過失の故を―責めを負う」
㋒事の行われる時を示す。「九月一日を―防災の日とする」
㋓くぎり・限界を示す。「これを―終了させていただきます」
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2 語調を強めるのに用いる。「いよいよ―承知できない」「まことに―残念なことだ」
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3 (「でもって」の形で)
㋐並列・添加の意の接続助詞のように用いる。…のうえに。…かつ。「安価で―質の良い品物」
㋑格助詞「で」を強める意を表す。「人手不足を技術で―補う」「会議で―決定された」
[接]《
漢文における「以」や「式」の
訓読から生じた語》そして。それによって。それについて。→
も(以)て →
もち(以)て
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「天地の間にあるよろずの物を資り、―衣食住の用を達し」〈福沢・学問のすゝめ〉