1 軽くあいさつや礼を交わすこと。また、そのあいさつや礼を示す所作。「―してすれ違う」「―を返す」
3 事情を納得して理解すること。趣旨をのみこむこと。
「之を尺度として、―もなく百般の著述を批評するをいうなり」〈逍遥・批評の標準〉
4 事情を説明したりすること。
「入道朝家を恨み奉る由聞こえしかども、静憲法印院宣の御使ひにて様々―申しければ」〈盛衰記・一二〉
5 (多く、あとに「こぼる」「こぼす」などを伴って用いる)打ち解けて愛敬のあること。また、その所作。
「―こぼして、御機嫌取りの追従顔」〈浄・振袖始〉
出典:青空文庫
・・・蔵助もやはり、慇懃に会釈をした。ただその中で聊か滑稽の観があった・・・ 芥川竜之介「或日の大石内蔵助」
・・・――お嬢さんも彼に会釈をした! やっと停車場の外へ出た彼は彼自・・・ 芥川竜之介「お時儀」
・・・遠慮会釈もなく迅風は山と野とをこめて吹きすさんだ。漆のような闇が・・・ 有島武郎「カインの末裔」