一 このたびのアメリカ大統領選挙は、まったく世界の広場のまんなかで、世界じゅうの注目をあつめて、たたかわれた。どこの国でも日本のように共和党の候補者デューイの当選が確実だと、あれほど宣伝されていた・・・ 宮本百合子 「新しい潮」
・・・トルーマン大統領の敵手であった共和党の候補者デューイ夫妻の意外さと、ギャラップその他の世論調査所の人々の長い顔とは、一九四八年の世界のユーモアとなった。最も真面目な教訓の一つでもあった。汗顔の至り、という東洋の適切な形容のことばを我身にひき・・・ 宮本百合子 「現代史の蝶つがい」
・・・ そういう社会をのぞみ、信義をもち得る社会を求める心からバルザックは反対党――共和党に対して王党となったのか。 ユーゴーは共和党であった。そしてナポレオン三世の帝政布告に抗し二十年間亡命、一八七〇年普仏戦争による帝政崩壊後かえる。「・・・ 宮本百合子 「バルザックについてのノート」
出典:青空文庫