1 不足なく十分に備わっていること。「円満―」
「主格客格の―した本式の文句」〈柳田・国語の将来〉
2 武具。甲冑 (かっちゅう) 。特に、「当世 (とうせい) 具足」の略。
3 所有すること。
「四天下に七宝を満 (み) て干の子を―せんとす」〈今昔・一・一〉
4 引き連れること。
「―し奉り、ゆくへもしらぬ旅の空にてうき目を見せ奉らんもうたてかるべし」〈平家・七〉
5 道具。調度。
「手なれし―なども、心もなくて変はらず久しき、いと悲し」〈徒然・二九〉
出典:青空文庫
・・・「円満具足の相好とは行きませんかな。そう云えばこの麻利耶観音には・・・ 芥川竜之介「黒衣聖母」
・・・そのまた首の左右には具足をつけた旗本が二人いずれも太刀の柄に手を・・・ 芥川竜之介「古千屋」
・・・此功徳無量壇波羅蜜。具足円満、平等利益――南無妙……此経難持、若・・・ 泉鏡花「夫人利生記」