口に乗せる
言葉たくみに人をだます。口車に乗せる。「つい—・せられてしまった」
口に上る
うわさになる。話題になる。「世間の—・る」 [補説]「口にあがる」と読むのは誤り。
口に乗る
1 人々の話の種になる。評判になる。「僕なんぞでも、こうやって始終書いて居ると少しは人の—・るからね」〈漱石・野分〉 2 だまされる。口車に乗る。「迂闊 (うっか) り—・ったのが矢張此方が馬鹿なのサ」〈魯庵・くれの廿八日〉
口に針
言葉がとげとげしく、皮肉や悪意が感じられること。
口に任せる
深く考えず、思いつくまま口に出して言う。「—・せてしゃべりまくる」
口に蜜あり腹に剣あり
《「唐書」李林甫伝にある、唐の宰相、李林甫を評した言葉》口ではやさしいことを言うが、心の中は陰険であること。
口にも筆にも尽くせない
話にも文章にも表現しきれない。筆舌に尽くしがたい。「—◦ないすばらしい出来栄え」
口の下から
言い終わるか終わらないうちに。「もう言わないという—また愚痴を言う」
口は口心は心
口に出して言うことと、心で思っていることとが別であること。
口は禍の門
不用意な言葉から災難を招くことがあるので、言葉は慎むべきものであるという戒め。口はわざわいの門 (もん) 。口はわざわいの元 (もと) 。