ぜいし-きしん【噬指棄薪】
母と子の気持ちが通じ合うこと。▽「噬指」は指をかむこと。「棄薪」は薪を放り出すこと。「指ゆびを噬かみて薪たきぎを棄すつ」と訓読する。
- 出典
- 『白孔六帖はっこうろくじょう』孝こう噬指ぜいし
- 類語
- 齧指痛心げっしつうしん
- 故事
- 中国後漢ごかんの蔡順さいじゅんは日ごろから母親によく尽くしていた。その蔡順が薪を取りに行った留守に急用の客が来たので、母親は連絡に困り自分の指をかむと、蔡順にその気持ちが伝わり胸騒ぎを覚えて、彼は薪を捨てて帰って来たという故事から。孔子の弟子の曾参そうしんにも同様の説話が伝わる。