のうちゅうの-きり【嚢中之錐】
すぐれた
才能をもつ人は、凡人の中に混じっていても、自然とその
才能が目立ってくるということ。▽「
嚢中」は袋の中。袋の中に錐
きりを入れておくと、自然に袋を突き抜けて、とがった
刃先が見えてくる。それと同じように、すぐれた人は自然と凡人の中から突き抜けて、その
才能を現すということ。
- 出典
- 『史記しき』平原君伝へいげんくんでん。「夫それ賢士けんしの世に処おるや、譬たとえば錐の嚢中に処おるがごとし。其その末すえ立ちどころに見あらわる」
- 句例
- その指導力はまさに嚢中の錐である
- 用例
- それからは所謂いわゆる『嚢中の錐』で、見るまに出世し、<里見弴・今年竹>
- 類語
- 嚢中之類