じしんだんそう【地震断層】
地震に伴って地表に現れた断層。濃尾地震による根尾谷断層、北伊豆地震による丹那断層、兵庫県南部地震による野島断層など。地表地震断層。地表断層。
じしんつなみ【地震津波】
海底で地震に伴う急激な地殻変動が起こったときに生じる津波。
じしんどう【地震動】
地震波の到達によって起こされた地面の振動。→短周期地震動 →長周期地震動
じしんのま【地震の間】
地震の際に避難する所として設けられた部屋。鎌倉・京都の将軍の御所、江戸城などに造られた。
じしんは【地震波】
地震の際、震源から四方に伝わる弾性波。実体波のP波(縦波)・S波(横波)、表面波のL波・R波などがある。
じしんばいばい【地震売買】
地上権または土地の賃借権が登記されていない場合に、地主が地代値上げの目的で建物のある土地を仮装的に売買すること。日露戦争後の地価の暴騰の際に盛んに行われた。地震のように借地上の建物の存立の基盤を危うくするところから言われた語。
じしんひがいそうきひょうかシステム【地震被害早期評価システム】
内閣府の地震防災情報システムを構成するシステムの一。地震発生直後に被害規模の概要を短時間で推計する。気象庁からの地震情報を受けて、全国市区町村の地形・地盤・建築物・人口などのデータベースから震度分布や被害を推計し、地震発生後30分以内に推計結果を出力する。平成8年(1996)4月から運用開始。EES(Early Estimation System)。
じしんふんかつなみきけんたんぽとくやく【地震噴火津波危険担保特約】
自動車保険における特約の一つ。一般の自動車保険では免責となる地震・噴火・津波などによる損害に対しても保険金が支払われるもの。地震噴火津波危険補償特約。
じしんほけん【地震保険】
地震・噴火およびそれによる津波を原因として、住宅や家財が火災・損壊・埋没・流出した場合の損害を補償する保険。火災保険に付帯して契約する任意保険。 [補説]火災保険だけでは、地震によって発生・延焼した火災による損害は補償されない。地震保険は、被災者の生活の安定を目的とする制度で、保険料に損害保険会社の利潤は含まれず、準備金として積み立てられる。民間だけでは対応できない大規模な地震が発生した場合は、政府が再保険金を支払う。保険金額は、火災保険の保険金額の30〜50パーセント相当以内で、建物5000万円、家財1000万円が上限。地震保険の損害認定基準損害の程度主要構造物の損害額焼失・流失した床面積家財の損害額保険金支払割合全損(建物の時価の)50パーセント以上(延べ床面積の)70パーセント以上(家財の時価の)80パーセント以上100パーセント大半損40パーセント以上 50パーセント未満50パーセント以上 70パーセント未満60パーセント以上 80パーセント未満60パーセント小半損20パーセント以上 40パーセント未満20パーセント以上 50パーセント未満30パーセント以上 60パーセント未満30パーセント一部損3パーセント以上 20パーセント未満全損・半損には至らないが、床上浸水または地盤面より45センチメートルを越える浸水を受けて建物に損害が生じた場合10パーセント以上 30パーセント未満5パーセント※平成28年(2016)までは大半損・小半損の区別がなく、半損(保険金支払割合50パーセント)として区分されていた。
じしんモーメント【地震モーメント】
断層面をずらそうとする偶力のモーメントの大きさ。地震を起こした断層運動の強さを物理的に表したもの。大型の地震の場合は、震度計の針の揺れから算出するマグニチュードよりも、破壊エネルギーの大きさを忠実に表す。記号Mo →モーメントマグニチュード