埋もれ木に花が咲く
長いこと逆境にあった身に意外の幸運が訪れることのたとえ。
うもれぎ【埋(も)れ木】
1 地層中に埋まった樹木が長年の間に炭化して化石のようになったもの。亜炭の一種で、木目が残っており、質は緻密 (ちみつ) 。仙台地方に多く産し、細工物の材料。 2 世間から見捨てられて顧みられない人の境遇のたとえ。「あれだけの芸を持ちながら、下らなく—になっている扇朝が俺は可哀想だ」〈万太郎・末枯〉 3 イチジクの別名。 [補説]書名別項。→埋木
うもれぎざいく【埋(も)れ木細工】
埋もれ木を細工して作った工芸品。仙台地方の名産。
うもれぎの【埋もれ木の】
[枕]地下にあって表に現れない意から、「した」「人知れぬ」などにかかる。「名をしも惜しみ—下ゆそ恋ふる」〈万・二七二三〉
うもれみず【埋もれ水】
草木などの陰に隠れて人目に触れない水。「人知れぬ木の葉の下の—思ふ心をかき流さばや」〈千載・恋一〉