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・・・これは眩法か、幻法か、外法か、不明であるが、何にせよ「げほう」という語は中古以来行われて、今に存している。増鏡巻五に、太政大臣藤原公相の頭が大きくて大でこで、げほう好みだったので、「げはふとかやまつるにかゝる生頭のいることにて、某のひじりと・・・
幸田露伴
「魔法修行者」
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・・・その外法苑珠林だの何だのと、色々あるのです。大智度論も二軒のを合せると全部になりそうなのですな。」 主人は口を挟んだ。「それじゃあわざと端本にして分けて売ったのでしょう。」「お察しの通りです。どこから出たということも大概分かっていま・・・
森鴎外
「独身」