じょうがいちごう【嫦娥一号】
中国初の月探査機。2003年に始まった嫦娥計画の第一段階として、2007年10月に打ち上げられた。高度約200キロメートルの月周回軌道から、月面の三次元画像の取得、元素の分布調査、表面を覆うレゴリスの厚さの調査などを行った。2009年3月、月面に制御落下し、運用を完了した。
じょうがけいかく【嫦娥計画】
中国の月探査計画。2007年に嫦娥1号、2010年に嫦娥2号の打ち上げに成功。両機とも月周回軌道からの月面観測を行った。2013年に月着陸船とローバーからなる嫦娥3号が月面軟着陸に成功。2019年には嫦娥4号が月の裏側への軟着陸とローバーによる探査を実行。2020年、嫦娥5号が月土壌のサンプルリターンに成功。
じょうがにごう【嫦娥二号】
中国の月探査機。嫦娥計画の第一段階である嫦娥1号に続いて、2010年10月に打ち上げられた。嫦娥1号の予備機を元に開発され、より高性能のカメラを搭載。最高解像度は7メートルであり、日本のかぐやと同程度の性能をもつ。月周回軌道から観測を行い、高度20キロメートル以内から嫦娥3号の着陸予定地である虹の入り江の撮影を行った。
じょうがさんごう【嫦娥三号】
中国の月探査機。嫦娥1号、嫦娥2号に続き、2013年12月に打ち上げられ、米国・旧ソ連に次いで世界で3か国目の月面軟着陸に成功。月面着陸船と月面探査車「玉兎 (ぎょくと) 号」からなり、地形や地質構造に関する探査を行う。→嫦娥計画
じょうがごごう【嫦娥五号】
中国の月探査機。周回機・着陸機・離陸機・帰還機からなり、月面の土壌採取を目的とする。2020年11月に打ち上げられ、砂や岩石など約1.7キログラムのサンプルリターンに成功。→嫦娥計画
じょうがろくごう【嫦娥六号】
中国の月探査機。周回機・着陸機・離陸機・帰還機からなり、世界初となる月の裏面の土壌採取を目的とする。嫦娥5号に続き、2024年5月に打ち上げられ、南極エイトケン盆地に着陸し、土壌や岩石を採取。サンプルリターンに成功した。→嫦娥計画