《御言 (みこと) を発するお方の意から。また、「御事」の意とも》
[名]上代、神や人の呼び名の下につけた
敬称。「…のみこと」の形で使う。「小碓 (おうす) の—」
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「恨めしき妹 (いも) の—の」〈万・七九四〉
[代]二人称の人代名詞。
㋐相手を敬っていう語。あなた。
「—勝ちたらば国を分かちて知らしめん」〈今昔・一六・一八〉
㋑相手を軽く見ていう語。おまえ。
「そもそも、—、なすべき官物、その員 (かず) あり」〈今昔・二〇・三六〉
[補説]古事記の
表記では「命」に
統一、
日本書紀では、至って尊いお方には「尊」、それ
以外には「命」と使い分けている。