1 物事の違いを見分ける。弁別する。区別する。「事の善悪を―・える」「公私の別を―・えない」
2 物事の道理をよく知っている。心得ている。「礼儀を―・える」「場所柄を―・えない振る舞い」
3 つぐなう。弁償する。
「盗みし物だに―・へなば、助けてとらせ」〈読・春雨・樊噲下〉
出典:青空文庫
・・・――」 ……時節柄を弁えるがいい。蕎麦は二銭さがっても、このせち辛・・・ 泉鏡花「木の子説法」
・・・の特質やら真相やらも弁えるひまのないうちにもう棄てなければならなく・・・ 夏目漱石「現代日本の開化」
・・・ません、よっくここを弁えるのだよ……」。仰って、いまは、透き通るよ・・・ 若松賤子「忘れ形見」