後家の頑張り
夫と死別した女性が、一家の生活を支えるためになりふりかまわず奮闘すること。力不足だが精一杯やっていることのたとえにも使う。後家の踏ん張り。「彼の仕事は—というものさ」
後家を立てる
再婚せず後家のままで世を送る。「—・てて家を守る」
ごけいり【後家入り】
1 未亡人のところに婿入りすること。 2 後妻として入ること。また、その人。 3 ひとそろいの道具の不足分を他から持ってきて補うこと。「—にても用に足らばさて有べし」〈松屋筆記〉
ごけざや【後家鞘】
刀身に合わない、間に合わせの鞘。また、刀身をなくした鞘。
ごけしまだ【後家島田】
江戸時代、後家となった中流以下の女性が結った島田髷 (まげ) 。元結の上に白いしごき紙を結んだもの。主に京坂で行われた。後家髷 (まげ・わげ) 。
ごけだおし【後家倒し】
1 《後家の賃仕事である稲こきを取り上げる意から》千把扱 (せんばこ) きの異称。 2 《後家をたらしこむ意》色男。ごけなかせ。
ごけぢゃわん【後家茶碗】
対になっている茶碗の、一方が失われて一つだけになったもの。
ごけなわ【後家縄】
太平洋側の漁村で、マグロ漁の延縄 (はえなわ) のこと。船がしばしば遭難し、多くの未亡人が出たところからという。
ごけぶた【後家蓋】
器物が壊れたり、本体がなくなったりして、あとに残ったふた。また、代用のふたや、間に合わせのふた。
ごけぶん【後家分】
1 武家などの妻で、後家となった者の受ける応分の保証。「今も—を得て、乏 (とも) しからであんなるぞ」〈古活字本平治・下〉 2 後家のような境遇。「奥に入らせ給はず、生き別れの—にならせ給ふ」〈浮・一代女・三〉