御者/馭者(ぎょしゃ)
の例文・使い方・用例・文例(22)
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・・・どの車にも、軟い鼠色の帽の、鍔を下へ曲げたのを被った男が、馭者台に乗って、俯向き加減になっている。 不精らしく歩いて行く馬の蹄の音と、小石に触れて鈍く軋る車輪の響とが、単調に聞える。 己は塔が灰色の中に灰色で画かれたようになるまで、・・・
森鴎外
「沈黙の塔」
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・・・ 二 馬は一条の枯草を奥歯にひっ掛けたまま、猫背の老いた馭者の姿を捜している。 馭者は宿場の横の饅頭屋の店頭で、将棋を三番さして負け通した。「何に? 文句をいうな。もう一番じゃ。」 すると、廂を脱れた・・・
横光利一
「蠅」
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