思案に余る
いくら考えても、よい考えが出てこない。思案に尽きる。「—・って友人に打ち明ける」
思案に落ちる
(多く打消しの語を伴って用いる)理解できる。合点がいく。「—・ちない事でもあって、一人で心労してゐると」〈人・娘節用・三〉
思案に暮れる
迷って考えが定まらない。「就職か進学か—・れる」
思案に沈む
深く考え込む。「将来を憂え—・む」
しあんがお【思案顔】
考えこんでいる顔つき。また、心配そうな顔。
しあんてん【思案点】
⇒死点 (してん)
しあんどころ【思案所】
思案すべき場合。思案のしどころ。
しあんなげくび【思案投(げ)首】
首を前に傾け、深く考え込むこと。「名案が浮かばず、—の体 (てい) 」
しあんなみだ【思案涙】
心配のため流す涙。また、思いあまって流す涙。「—に胸つまり」〈浄・氷の朔日〉
しあんばし【思案橋】
歴史上の人物などが渡ろうか渡るまいか、思案したと伝えられる橋。また、そこで、遊郭へ行こうか行くまいかと思案したという橋。本来は橋占 (はしうら) の行われた場所といわれる。