かんせいけい【慣性系】
静止または等速度運動をしている座標系。ニュートンの運動の法則が成り立ち、これらの座標系は互いに等速度の相対運動をしており、ガリレイ変換で関係づけられる。地球に固定した座標系はほぼ慣性系を示す。惰性系。慣性座標系。→加速系
かんせいこうほう【慣性航法】
航空機・船舶・ロケットなどの航法の一。ジャイロスコープ・加速度センサーなどで移動中の加速度を測定し、積分計算によって速度・距離を算出して自己の位置を求めながら所定の航路を航行する方法。
かんせいしつりょう【慣性質量】
物体の慣性の大きさで示される質量。ニュートンの運動方程式に基づいて定義される。加速度をα、力をfとするとき、運動方程式はf=mαと比例関係で表され、その係数mが慣性質量となる。一方、重力を生じさせる原因として万有引力の法則に基づいて定義される重力質量がある。
かんせいていこう【慣性抵抗】
⇒慣性力
かんせいのうりつ【慣性能率】
⇒慣性モーメント
かんせいのほうそく【慣性の法則】
外力が働かなければ、物体は静止または等速運動を永遠に続けるという法則。
かんせいモーメント【慣性モーメント】
1 軸のまわりを回転する物体の慣性の大きさを表す量。物体内の各部分の質量と、その部分から回転軸までの距離の2乗との積を、物体全体にわたって積分したもの。 2 断面内の微小面積と、ある軸までの距離の2乗との積を、全断面について積分したもの。
かんせいゆうどう【慣性誘導】
ロケットや宇宙船を慣性航法によって目的地まで誘導する方法。
かんせいりょく【慣性力】
慣性系に対して加速度運動をしている座標系の中で、物体の運動に現れる見かけ上の力。例えば、カーブを曲がる車の中にいる人を外側に傾けさせる力など。慣性抵抗。
かんせいうんどう【慣性運動】
外力が働かない、慣性の法則に従う運動。静止または等速度運動がある。