・・・ 一九二七年度の技術学校卒業生を、産別、出身、ロシア共産党所属率とわけて見るとこういう工合だ。 産別 労働者出身率 ロシア共産党及青年同盟への組織率工業 二四・六 二〇・七〃 七二・五 四〇・〇農・・・ 宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェト同盟の文化的飛躍」
・・・従って彼がなそうとする仕事の階級的意義の如何によって逆に彼の階級的所属も、またその属しかたの性質も変化してゆく。これは明かなことのようであってしかも忘られがちなことである。」現代社会には「ブルジョア・インテリゲンツィアもあり、また小ブルジョ・・・ 宮本百合子 「今日の文学の展望」
・・・モスクワのレーニン研究所所属レーニン博物館へ行ったものは、レーニンがウリヤーノフという本名で中学生だったころ、どんなに行状のよい優等生であったかを知るとともに、クレムリンに政府が引越して来てから、レーニンがどんな室に住んでいたかも、見ること・・・ 宮本百合子 「スモーリヌイに翻る赤旗」
・・・大きい労働者クラブには所属劇団がある。小さいクラブでも、ソヴェトのプロレタリアートはそこで、いろんな科学・政治研究会と合わせて劇研究会をもっている。 ソヴェトの生産拡張五ヵ年計画は、演劇にも重大な影響を及ぼした。 ――劇場も拡張し・・・ 宮本百合子 「ソヴェトの芝居」
・・・一人の方に、自分の所属団体の名と姓名を記入して貰う。次の小机で、作家たちは食券を買う。記入額は五留だ。だが、二留半払えばいい。半額なのだ。 若い元気のいい女が白い上っ被りをきて、白や赤の布で髪をつつんで、テキパキと給仕してくれる。どの皿・・・ 宮本百合子 「ソヴェト文壇の現状」
・・・ 吉田弁護人「七月十五日の会合には被告全部と組合員がいたとあるが、いかなる組合に所属するだれとだれか。」 勝田検事「さようなことは、いずれも述べる必要はない。」 吉田弁護人「必要があるからこそ聞いている。」 第二回公判は、こ・・・ 宮本百合子 「それに偽りがないならば」
・・・しかも、同時代のインテリゲンツィアの社会的所属という面から見ると、写生文派の人々は主として当時の中流或は上流のアカデミックな教養をもった人々があつまり、自然主義文学は早稲田の文科を中心として、地方の中農などの家庭出身の人々が多かった。そのこ・・・ 宮本百合子 「「土」と当時の写実文学」
・・・その相剋の間に、各々の個性が最も覆いもなく独特の調子、やりかたをもって発動し、それを大きく社会的に観れば自分の所属する階級の崩壊へ、或は前進への必然の道を遂行するのである。 ツルゲーネフは、恋愛を制約する社会性というものの力を洞察し得な・・・ 宮本百合子 「ツルゲーネフの生きかた」
・・・の表現さえ、「家」を守る武家の痛ましい封建的な経済事情によるものであることを鋭く描き出した。婦人は「家」に属し、その利害に応じて一生を費し、「家」のために貞操を強要された。「家」の所属品として、きずのないことを求められつづけた。しかも、封建・・・ 宮本百合子 「貞操について」
・・・しかし自分が新たに所属した階級に生れ育ち闘っている人々がその生活の中から与えられてもっている心持ちを、いきなりそのものとして持つことは殆んど絶対に不可能なことである。新しくプロレタリヤ作家にふみ出した私のような作家の場合には、このことが当然・・・ 宮本百合子 「問に答えて」
出典:青空文庫