1 てのひら。たなごころ。「―に汗を握る」
2 勢力の及ぶ範囲内。支配下。「天下を―に収める」
3 腕前。手並み。「―を拝見する」
4 心の中で考え、計画していること。「相手の―を読む」
5 こじき・托鉢僧 (たくはつそう) などに与える金銭や米。
「慈悲の―鉢にあまりて」〈浮・新永代蔵・六〉
出典:青空文庫
・・・犬は彼女の手の内に、ぶるぶる体を震わせていた。それが一瞬間過去の世・・・ 芥川竜之介「奇怪な再会」
・・・「ええ、投銭、お手の内は頂きやせん、材あかしの本を売るのでげす、お・・・ 泉鏡花「露肆」
・・・で拝見すれば女冥加と手の内見えたの格をもってむずかしいところ・・・ 斎藤緑雨「かくれんぼ」