ふ・る【振る】

の解説

［動ラ五（四）］

1. １ からだの一部を、また物の一方の端をもって上下・左右・前後に何度も繰り返すようにして動かす。「ハンカチを―・る」「腕を―・って歩く」「犬がしっぽを―・る」

1. ２ 手を動かして握ったものを下方に投げる。また、勢いをつけて振りまく。「さいころを―・る」「塩を―・る」

1. ３ 割り当てる。仕事や役割を与える。「大役を―・られる」

1. ４ 文字のわきに記号・読みがななどをつける。「ルビを―・る」

1. ５ 相手の求めを退ける。はねつけて相手にしない。「女に―・られる」

1. ６ 得た地位・立場などをあっさり捨てる。また、しようとする意志を捨てる。むだにする。「重役の地位を―・る」「一生を棒に―・る」

1. ７ 動かして方向を少しずらせる。進む向きをある方向に変える。「舵を右に―・る」

1. ８ 勢いよく担ぎ動かす。「みこしを―・る」

1. ９ 本題に入るきっかけとして話す。話を導き出そうとする。「落語家がまくらを―・る」「司会者が話題を―・る」

1. 10 為替・手形などを発行する。「為替を―・る」

1. 11 神体を移す。

   1. 「三笠山に―・り奉りて、春日明神と名づけ奉りて」〈大鏡・道長上〉

1. 12 入れかえる。置きかえる。

   1. 「行く春は行く歳にも―・るべしといへり」〈去来抄・先師評〉

[可能]ふれる

類語

• 振るう(ふるう)

下接句

• 命を棒に振る
• 尾を振る
• 大手(おおで)を振る
• 顔を振る
• 頭(かしら)を縦に振る
• 頭(かしら)を横に振る
• 頭(かぶり)を振る
• 首を縦に振る
• 首を横に振る
• 采配(さいはい)を振る
• 先棒を振る
• 尻尾(しっぽ)を振る
• 身代を棒に振る
• 無い袖(そで)は振られぬ
• 棒に振る
• 脇目(わきめ)も振らず

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