ちら・す【散らす】

の解説

［動サ五（四）］

1. １ くっついているものを離し落とす。ばらばらに散るようにする。散乱させる。「花を—・す無情の嵐」「火花を—・す」「紋様を—・す」

1. ２ あちらこちらに配る。ふりまく。分配したり、分離させたりする。「花札を—・す」「びらを—・す」「内角、外角へと球 (たま) を—・す」

1. ３ 気持ちをあちこちへ向けて集中力をなくする。「気を—・さずに仕事をしなさい」

1. ４ はれ・しこり・痛みなどを、切開しないで押さえたり、なくしたりする。「盲腸炎を—・す」「鬱血 (うっけつ) を—・す」

1. ５ 散らかす。「ごみを—・す」

1. ６ 言い広める。言いふらす。

   1. 「ゆめゆめ心より外には人に—・すべからず」〈今昔・三〇・六〉

1. ７ 紛失する。

   1. 「よべの御文…—・してけると推し量り給ふべし」〈源・夕霧〉

1. ８ 動詞の連用形に付いて、広い範囲に及ぶようにする、また、あらあらしく…する、むやみに…する意を表す。「まき—・す」「蹴 (け) —・す」「わめき—・す」

[可能]ちらせる

下接句

• 顔に紅葉(もみじ)を散らす
• 蜘蛛(くも)の子を散らす
• 算を散らす
• 火花を散らす
• 紅葉を散らす

出典：デジタル大辞泉（小学館）

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