・・・ その瞬間がすぎて、次に自分たちの日本の民主化という課題に向ったとき、既往の権力に示した侮蔑、憎悪の感情はどういう発展を遂げただろうか。ここに見おとすことの出来ない深刻な内面的危機がある。それは、日本のインテリゲンツィアとして歴史的な危・・・ 宮本百合子 「誰のために」
・・・及ぼしたプレハーノフやデボーリンの理論は、一九三二年以来高められた国際的な哲学・芸術理論から検討によってその理論における一部の誤謬が認められているのであるが、筆者は既に当時それらの成果を十分摂取して、既往の評論中に認められるプレハーノフ、デ・・・ 宮本百合子 「『文芸評論』出版について」
・・・第一部は既往にも訳した人があった。未来において一層荘重な新訳が出るならば、私もそれを歓迎する一人たることを辞せないだろう。 森鴎外 「訳本ファウストについて」
出典:青空文庫