宇宙に存在する、光を放出も反射もしない未知の物質。銀河の回転運動や銀河団内の銀河の運動から質量を推定すると、星や銀河として光っている物質の質量の約10倍になる。大半を占める「見えない質量(ミッシングマス)」の正体は明らかになっていないが、ニュートリノのように観測にかかりにくい素粒子や、褐色矮星のような明るく輝かない星などが候補に挙がっている。2001年に打ち上げられた宇宙背景放射探査機WMAPによる詳細な観測から、宇宙全体の物質・エネルギーの割合は、約73パーセントが暗黒エネルギー、23パーセントが暗黒物質、水素やヘリウムなどの通常の物質が4パーセントと見積もられている。ダークマター。