さくらぜんせん【桜前線】
日本国内各地の桜、特にソメイヨシノの開花日をつないだ線。3月中旬に九州や四国南部から北上を始め、5月上旬に北海道に至る。天気図の前線に似るところからの名。
さくらそう【桜草】
1 サクラソウ科の多年草。低湿地に自生。葉は根際につき、楕円形で、縁が浅く裂けている。初春、花茎を出し、桜の花に似た紅紫色の5弁の花を数個開く。観賞用に栽培され、多くの品種がある。 2 サクラソウ科サクラソウ属の植物の総称。野生のものには紫色の花が多いが、園芸品種には白・黄・紅などいろいろある。《季 春》「葡萄 (ぶどう) 酒の色にさきけり—/荷風」→プリムラ
さくらだい【桜鯛】
1 桜の花が盛りのころ、産卵のため内湾の浅瀬に群集するタイ。瀬戸内海沿岸で特にいう。花見鯛。《季 春》「俎板 (まないた) に鱗 (うろこ) ちりしく—/子規」 2 スズキ目ハタ科の海水魚。全長約20センチ。体は卵形で側扁し、雄は鮮紅色。桜の咲くころが産卵期で、内湾の浅瀬に群集する。本州中部以南に産し、食用。
さくらたで【桜蓼】
タデ科の多年草。水辺に生え、高さ50〜70センチ。秋、淡紅色の花を穂状につける。花びらはなく、萼 (がく) が花びら状になる。
さくらづき【桜月】
陰暦3月の異称。《季 春》
さくらづくし【桜尽(く)し】
1 図案や模様などに、各種の桜の花を並べたもの。 2 歌や文章の中に、桜の種類を口調よく列挙すること。また、その歌や文章。
さくらづけ【桜漬(け)】
1 ヤエザクラの花を塩漬けにしたもの。熱湯を注ぎ、桜湯として飲む。《季 春》「いと軽き石のおもしや—/虚子」 2 ダイコン・カブなどを赤梅酢で漬けたもの。
さくらどうろう【桜灯籠】
桜の花を透かし彫りにした銅製円形の灯籠。
さくらどき【桜時】
桜の花の咲くころ。花時。《季 春》
さくらなべ【桜鍋】
馬肉を使った、味噌仕立ての鍋料理。《季 冬》